2014年3月4日火曜日

100円のボールペンを高く売る方法(続き)

前回の記事で就職面接ネタで出てくる100円のボールペンを300円くらいで売る為の方法のヒントがインドネシアに隠されている、ということについて触れました。

多分この方法なら100円のボールペンを3万円で売る方法にはとても至りませんが、多少高く売るくらいなら使えそうな気がします。

というより、3万円で売る方法云々と聞かれたら、「それを知っていれば御社なんか最初から受けてないですよ、自分で近くのコンビニで仕入れて売りさばいているでしょうから。HAHHAHHA~」ってな感じで返していいと思います。

明確な断る理由もないけど不採用にしたいんだろうと思いますから。。。

最期の質問コーナーで「ところで先ほどのボールペンを3万円で売る方法、面接官様もとい御社は勿論その策をご存知なんですよね。何でそんな儲かりそうな事業をなさらないのですか?」蒸し返してやってください。

と、いうところで本題に戻りますが、ここジャカルタでボールペンが200円以上の価値で売られている現状について、その背景を整理します。


  1. 日本から輸入している
  2. 高品質であると認知されている
  3. 希少性がある
僕は、おもにこの3点が背景であると考えています。

それぞれを紐解きます。
1. 日本から輸入している
この点については、日本国内で流通させるのと比べて当然輸送コスト、場合によっては税金等が過分にかかっており、この為日本国内と同じように100円前後で流通させてもコスト分を回収できなくなります。
従い、このボールペンを当地で売るビジネスは、現地乃至は近隣でで生産しない限り日本国内以上の価値を持たせて販売する必要があり、それができなければビジネスとして成立しません。

2. 高品質であると認知されている
これは、実際に書いてみて、若しくは他人が使用しているのを見て当地一般品と比べて書き味や使用感、また品質そのものが当地一般品よりも優れていると認識されれば、それは当地一般品よりも上級品として認識され、それが価値となるのです。
つまり、この時このボールペンは「普通のボールペンよりも高く買っていい」と消費者に思わせることができるのです。

3. 希少性がある
町の雑貨屋やコンビニで手軽にこのボールペンが手に入るならば忽ち自由競争市場の原理で価格競争が発生し、ある程度の利益を伴った適正価格に落ち着くでしょう。
しかし、このボールペンがこの市場で1店舗乃至は数店舗のみが独占、寡占状態で販売されているとこの「日本から輸入されてコストのかかっている」「普通のボールペンより高品質であると考えられる」ボールペンを安売りする必要はなく、利益をしっかり乗せて販売することができます。


実際、冒頭の話ではありませんが3万円のボールペンは存在しています。
しかし、それはタダの100円ボールペンではなく、3万円分の価値を消費者に提供しているボールペンなのです。

それはブランド戦略としてそれ相応の品質をそれ相応のチャネルで販売し、それ相応の価値をユーザーに提供することで初めて受け入れられているものです。

つまり、製造・物流過程においてそれなりのコストがかかっており、品質は100円ボールペンの品質とは比べ物にならないものであり、尚且つ購入できる店舗が限られ希少性があるものだから3万円でも売れるのです。

これは、100円ボールペンを3万円にまで引き上げられる理論とはなりません。

しかし、100円ボールペンをある限られた市場に於いては300円程度にまでは引き上げられる理論となるのです。

この質問は、別に100円のボールペンに100円以下のコストをかけて国内市場で売るような前提条件は提示されておりません。

通常に売れば100円以下のコストで100円でしか売れない物を、よりコストをかけることによりより高く売る選択肢もあるのです。

別に数多く売る必要もない命題ですしね。



ところで、この質問を目にして僕が思い出した逸話があります。

近江商人の鍋蓋行商という話です。

この質問とは全く関係がありませんが、全く価値のない鍋蓋を幼い商人の卵が売りさばくために悪戦苦闘する感動のストーリーです。

昔の職場で、各営業所持ち回りでビデオを見せられて、その感想をカリスマ会長宛にメールで書かされたような記憶があります。

本当に、全く関係がない話ですね。





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