2016年12月17日土曜日

福みみ - City Walk Sudirman, Jakartaのチンチロリンハイボール

ジャカルタ中心部でいよいよリトル東京化に拍車のかかっているCity Walk Sudirmanですが、日本食スーパーのPAPAYAが入るまでは閑古鳥の鳴く使えないローカルモールのひとつでした。

それが、PAPAYAが出て来てから、あれよあれよという間に海宝丸、串むすび、筑後うどんの店、カレー屋などが入り一瞬で消えた店もありましたが新陳代謝をしながら今ではブロックM出身の越後屋2号店、ギトギト系のばり嗎ラーメン、昔P.Pにあった牛角も再起をかけて進出して来てますし、ついには長崎ちゃんぽんリンガーハットまでやって来ました。

そんな有能なCity Walk Sudirmanの2階レストランフロアですが、最近(といっても結構前)できたのが福みみという日本風居酒屋。

このお店の名前はどっかで見たことがあるので、恐らくPIKかP.Sかどちらか辺りだったとは思うのですが、いずれにせよ僕の行動範囲外に合ったお店が行動範囲内に進出してきました。

さて、この日は珍しく夜に一杯引っかけようと云う話に相成りまして、家の前の大渋滞を抜けてCity Walk Sudirmanへと向かったのでした。

実はその前に人生の先輩とビール1.5杯だけという名目で結果3杯飲んでからの帰宅でしたので、既にビールはお腹いっぱい、メニューにハイボールがありましたのでこちらを頼むこととしました。

ハイボールをフロアのおねーちゃんに頼むと、「チンチロリン、する?」と訊かれ、「チンポロリンとは何ぞそれ」と尋ねると、この店内掲示を指さす。面白い、と頼み申しては丁半博打よろしくお椀の中に2つの賽子を投げ入れたのです。



成程チンチロリンという音を立て賽の目は四・四のゾロ目。

アルハムドゥッリラー、タダ酒と成ったので御座います。

ここで思うのは丁半ゾロ目それぞれの確率と、そこから導き出される期待値。

いざ計算してみましょう。

2つのサイコロを振った時、出た目の合計が奇数、偶数、およびゾロ目となるときの確率と、その際支払うべきハイボール代の期待値を求めよ。

① 出た目がゾロ目の場合

出た目がゾロ目となるのは、1・1から6・6までの組み合わせである。
従って確率の計算式は
6/6 X 1/6 = 1/6
ゾロ目の場合ハイボールは0円となるので、期待値は、
0 X 1/6 = 0

② 出た目の合計が奇数の場合

出た目の合計が奇数となるのは、片方が奇数・もう片方が偶数となる場合である。
(a) 1つ目のサイコロが奇数、2つ目のサイコロが偶数の場合
3/6 X 3/6 = 1/4
(b) 1つ目のサイコロが偶数、2つ目のサイコロが奇数の場合
3/6 X 3/6 = 1/4
従い、出た目の合計が奇数となる確率は
1/4 + 1/4 = 1/2
合計が奇数となる場合ハイボールは2倍のRp.100,000となるので、期待値は
100,000 X 1/2 = 50,000

③ 出た目の合計が偶数の場合

出た目の合計が偶数となるのは、全事象から出た目の合計が奇数の場合を除けばよいので
1 - 1/2 = 1/2
ただし、ぞろ目が1/6の確率で出るため
1/2 - 1/6 = 1/3
合計が偶数となる場合ハイボールは半額のRp.25,000となるので、期待値は
25,000 X 1/3 = 8,333.333...

結論

ということで、①から③すべての期待値を合計すると、
0 + 50,000 + 8,3333.333... = 58,333.333...
となり、ハイボールを普通に頼む場合と比べて損する可能性が高いという計算になりました。

ただし、これはサイコロの出方が偏りなく同じらしい場合においての計算なので、実際は仕込みなどあった場合この通りとはいかないです。(店が何か仕込んでいるという意味ではありません、悪しからず。)


もし偶数の場合は須らくタダにする、というルールであれば期待値はRp.50,000でチンチロリンするもしないも同じなのですが、これは巧妙に半額、倍額、そしてタダという言葉を使って上乗せ利益を狙える手法です。

ただ、僕が言いたいのは「損するからチンチロリンしてはいけない」ではなく、このゲームで酒の席が盛り上がるんだったら大いにアリであり、あくまでも確率論の話なのでもちろん勝てることもあるわけです。僕のように1杯だけタダで飲んでラッキー♪で帰るという選択肢もありますし。

以上、酒の席でこのゲームの話をしながら間違った計算解説をしてしまった訂正の意味での記事でした。

補足:酒の席で陥った間違った計算方法

① ゾロ目の場合

上述と同様 1/6。

② 奇数の場合

奇数は偶数目と奇数目の合計の場合のみであるが為、
3/6 X 3/6 = 1/4

③ 偶数の場合

偶数は偶数目と偶数目の合計及び奇数目と奇数目の合計であるが、面倒なので1から②の結果を除いた数である為
1 - 1/4 = 3/4
但しぞろ目の場合を除く必要がある為、
3/4 - 1/6 =2/3

期待値

0 X 1/6 + 100,000 X 1/4 + 25,000 X 2/3
= 0 + 25,000 + 16,666.666...
= 41,666.666...

ということで客に分があると踏んでしまっていました。

言わずもがな間違いは②奇数の場合計算であり、偶数目と奇数目の合計が出るのは、先に計算した通り(a)奇数・偶数の場合と(b)偶数・奇数の場合があるのです。

また、③偶数の場合の確率計算を真面目にやると、
(a) 偶数・偶数の場合
3/6 X 3/6 = 1/4
(b) 奇数・奇数の場合
3/6 X 3/6 = 1/4
(a) (b)を合計すると
1/4 + 1/4 = 1/2
となる為、②奇数の場合が1/4だと、②と③の合計値が3/4となり、サイコロの出目数の合計確率が1とならない事態となるのです。

酒を飲みながら頭の中で単純計算をしていて陥った間違いでした。

以上計算終わり。

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