これは日本を離れている身としては余計に感じるところで、自分が日本を離れた民主党政権のころと比べると雲泥の差で外国人観光客の姿が増えております。
インバウンドというと中国人をはじめとした大陸系の人々にどうしても焦点が行きがちなのですが、それらの国よりも比較的親日度が高いとされる東南アジアの人々もまたインバウンドの重要な対象となります。
今回、インドネシア人プチ富裕層の日本旅行に同行する機会があり、日本でインドネシア人旅行客を受け入れるローカルガイドの人と受け入れに関することをいろいろと聞くことができました。
彼らは10年以上日本に住んでいるインドネシア系の人々なのですが、受け入れ対象はインドネシア人だけではなくてヴェトナム人やマレーシア人の受け入れもやっているようです。
そんな彼らが最も苦慮するのが、ハラル対応です。
訪日ハラル対応への苦慮
ハラル認証を取るお店も徐々に増えていますが、大きな観光バス2-3台で来ても一括で受け入れられるような大きなお店がなかなか無いとのこと。
また、インドネシア人は完全にハラル認証を取っているお店でなくても先ず豚がなければ、できれば更に酒がなければ大きな問題にはならないとのこと。
事実、今回同行した先でも完全なハラル店はなかったんじゃないかな。
逆に牛肉NGの人もいるので、そういう場合は同じお店の中に豚ゾーンや鶏ゾーンを作って牛肉NGの人たちで卓を囲ってもらいました。
ローカルガイドの一人は「完全にハラル対応にしたら全然コストが見合わない。普通のお店の予算から全く高くなってしまうんです。」と嘆いてました。
これが、隣国マレーシアのムスリムが訪日する際には完全にハラル店を探してくるのでホトホト骨が折れるとのこと。
ハラル対応でもう1点。
日本の商品のパッケージは完全に日本語だらけで中身が何なのか想像がつかないものも多いとのこと。
そこで、バーコードを読んだらその商品がハラルかどうか、豚や酒を含んでいるのかどうかを調べることができるようなアプリができたら最高だと言っていました。
ぜひともIT関係の皆さん、そういうアプリを作ってイスラム教圏のアプリショップで宣伝してください。
今回の同行でも「これはなんだ?安全なのか?」みたいなことも尋ねられました。
こういう手間暇をかけた末には、彼らの恐ろしいバイイングパワーが火を噴いてました。
購買力の差をまじまじと見せつけられた。
ほんの1時間銀座にバスが止まった間にオメガやグッチの紙袋がやってきたり、ほんの数時間夕食後にドン・キホーテに買い物に行っただけで大きな黄色い袋がいくつも並んでいたり、築地場外で大トロとウニとホタテばかりを食いまくったり、飛行機に乗る前に成田空港すぐ近くの酒々井アウトレットモールででっかいキャリーバッグを買って中身をパンパンにしていたり、極めつけは成田空港で出国後免税店で機内持ち込みサイズのスーツケースをパンパンにしたり、包装を解いてまでハンドバッグに無理やり詰め込んだり・・・。
この恐ろしいほどの買い物、まさにブルドーザーのよう。
これが1組だけではなくて何組もやってくるんだから、それはそれは恐ろしいほどの経済効果ですよ。
興味のある人はいいお店情報をネットですぐに調べますし、「今夜どこで食べるんだ?」と聞かれて答えた瞬間googleに店名を入れて評判を検索するし、ちゃんとやって名声を高めれば返ってくる環境です。
このような層と話をしていると、彼らは本当にいい店を知っています。
そうしてツアーの仲間をお気に入りのお店に連れていき、そのお店のファンを増やしているのです。
それだけ日本での買い物は信用されているといういうことです。
手持ちの円がなくなりドルを、ポンドを両替できないのかと両替所を探し、それでもだめならクレジットカードを切ってレートが悪いと嘆いていました。
彼らは気に入ったものに対してはお金を躊躇なくつぎ込んでいきます。
彼らが成田空港に到着する直前にローカルガイドへ渡したチップの金額、ちらっと見たらチップと言えないほどの相当な金額になってましたよ。
それだけもらえるのも納得の、かなり良いローカルガイドでした。
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