2016年11月5日土曜日

平穏無事です。

Demo Damai (平和的なデモ)

昨日の大規模デモは、取り敢えず金曜の昼礼拝から日没礼拝までの一次会については非常によくコントロールされていたのではないでしょうか。

あれだけの人数を集めておきながら、デモは平和的に行われ、更に驚いたことに一部の参加者がゴミ拾いすら行っていたのです。

確かにこれは未だ焼け石に水レベルなのですが、それでもこの様な行動をジャカルタ市民が行うということは、この平和的なデモそのものと合わせて考えてもこの国の民のレベルがまたひと段落上がったのではないかと感じました。

しかし、日没礼拝以降は熱くなった民衆は冷めにくく、二次会に参加する人の中に警察車両を燃やしたり北ジャカルタにあるアホッ知事の自宅襲撃を企てる輩も出て治安部隊との衝突に発展しました。

こと知事宅襲撃派との衝突はテレビで催涙弾発砲風景が中継で流れていましたし、一部便乗派?はコンビニに押し入ったりしていました。

穏健派の二次会々場は国会前でしたが、それでもその人数の多さは2車線道路を塞ぐほどでした。

ジョコウィ大統領緊急会見

日付の変わった頃に漸くジョコウィ大統領が昼間の視察時と同じジャンパー姿のまま宮殿で簡潔な緊急会見に臨みました。

会見の要旨は、「一次会が平和裏に終わったことは民主主義国家インドネシアにとって素晴らしいことであった。しかし二次会で一部が暴徒と化したことは遺憾である。また、この裏には政治的な意図が疑われる。アホッ知事の件だが、速やかに法に基づき公正に処遇する。ということで、地方からきた皆さんもお家に帰りなはれ。あと、治安部隊ご苦労さん。」といったところ。

同席した秘書級からも「ってことだから早よ帰れ」と一言だけ発表がありました。

新しい朝が来た。

一夜明け、ジャカルタは朝からずっともやに包まれています。

朝には国会前の群集は大量のゴミだけ残して消え去りました。

ホテルインドネシアロータリーは昼ごろにはゴミがキレイになくなったとの報道。

今回の騒動、一応は軍や警察など治安部隊が一部暴徒化した群衆を抑え込んだ、デモ隊も十分な動員を以って大統領自らの口からの声明と引き出せたことで一定の成果を出せたと考えてよいのではないでしょうか。

それによって喜ぶ反アホッ陣営、そして反ジョコウィ陣営という図式が出来上がってきます。

ジョコウィ大統領の言葉を借りると、2017年のジャカルタ特別州知事選挙、その先2019年の大統領選挙に向けて力を見せつけたい者の「政治的な意図が疑われる」デモとなったようにも見えます。

もちろん、黒幕として疑われている人物はその意図を否定しておりますが。。。


まだ、来週更に大規模なデモをするぞ、という噂も残っており予断を許さない状況が続きますが、とりあえず月曜日以降も平穏な日常が戻ることを期待します。


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